ライノフラックス株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役CEO:間澤敦、以下「当社」)は、京都大学イノベーションキャピタル株式会社、Beyond Next Ventures株式会社、グローバル・ブレイン株式会社が運営する株式会社島津製作所のCVCファンドを引受先とした第三者割当増資により、シードラウンドにて2億円の資金調達を行いました。また、当社の革新性が評価され、環境省、公益財団法人京都産業21、国立大学法人京都大学の補助金事業に採択されました。これらによる合計調達金額は2.8億円となります。今回調達した資金を用いて、小規模実証機の製作と人材採用を進めます。ライノフラックスについて当社は、京都大学大学院工学研究科化学工学専攻の蘆田隆一講師(集合写真右から3人目)による研究成果を基礎として設立されたエネルギースタートアップ企業です。質の悪い炭素資源から、化学反応を適切に利用して大量の電気エネルギーと高純度のCO2を回収する、湿式ケミカルルーピング技術を有しています。脱炭素社会の進展やAI等のテクノロジーの発達を背景として、安価でクリーンな電力への需要が急激に拡大しています。バイオマス資源(植物性資源)は、地球に数百億トン規模で存在し、再生可能なクリーンエネルギー源として期待されています。一方で、石炭や天然ガスといった他の資源と比較して熱量が小さく、エネルギーとして利用するためのコストが高いため、その大部分は有効に活用できていません。当社技術を用いることで、これまで利用できなかったバイオマス資源からでも効率よく・経済的に電気エネルギーを回収できるようになります。さらに副産物として、植物が大気から吸収したCO2を純度99.9%以上の状態で直接回収できるため、固定・再利用することで大気中のCO2削減に寄与します。当社は「地球に存在する膨大な資源の価値を科学の力によって解放すること」をミッションとして、規模感のある再生可能エネルギー供給とCO2削減を実現するバイオエネルギー・炭素回収プラントの開発を進めています。資金使途1畳サイズの小規模実証機を製作し、当社の研究所内で発電およびCO2回収の実証を行います。すでに詳細設計を完了しており、2024年12月の完成を目指して製作を進めています。投入するバイオマス資源として、木材、農業残渣、食品原料加工残渣、酒類・飲料加工残渣などを計画しています。また、研究開発体制・事業開発体制の更なる強化を目的として、人材採用を積極的に行います。なお、商用化は2028年を見込んでいます。当社代表および投資家からのコメントライノフラックス株式会社 代表取締役CEO 間澤 敦本気で世界に勝てる事業を創りたいとの想いから当社を設立しました。心から信頼できるチームメンバーに加え、今回の資金調達で国内トップレベルの投資家の皆様を迎えられたことを大変心強く感じます。当社のミッションである「地球に存在する膨大な資源の価値を科学の力で解放すること」は、決して1社で達成できるほど容易なものではありません。エネルギー問題の解決や脱炭素社会の実現を強く望む多くの協力者を巻き込みながら、大胆に、そして謙虚に、事業を推進して参ります。京都大学イノベーションキャピタル株式会社 執行役員 投資第一部長 八木 信宏 氏同社 投資部マネージャー 兼 ライノフラックス株式会社 社外取締役 篠原 昌宏 氏CEOの間澤さんと出会ってから2年半。当社客員起業家(EIR)を経て創業されたライノフラックスが描く未来、そのコアにある「経済価値と環境価値の『二兎』を追う」ことができうる革新的技術、その技術の世界規模の社会実装を本気で目指す経営チームに魅力を感じて投資いたしました。ライノフラックスが将来、持続可能な地球において欠かすことのできない存在になることを信じており、京都大学イノベーションキャピタルは引き続き全力で応援・サポートいたします。Beyond Next Ventures株式会社 パートナー 有馬 暁澄 氏Beyond Next Ventures株式会社 蔭山 裕行 氏ライノフラックスは、私たちの身の回りにあふれる廃棄物系バイオマスを価値ある資源に変貌させることを目指しており、脱炭素社会の実現において鍵となる存在になると確信しています。確かな科学的洞察に基づいた当社の技術は、バイオマス発電の従来の常識を大きく覆し、圧倒的な優位性が期待できるものです。間澤さんを始め、最高のタレントが揃った経営チームがけん引する当社であれば、必ずや世界に伍するエネルギー企業へと飛躍できると信じています。当社ミッションの実現に向けて、私たちも力強く支援してまいります。株式会社島津製作所 基盤技術研究所 みらい戦略推進室 室長 髙橋 雅俊 氏ライノフラックスは従来のバイオマス発電が抱える課題を解決し、カーボンニュートラルの実現に貢献できる画期的な技術を開発すると期待しています。また研究開発だけでなく事業開発も両面で力強く推進できる経営チームにも魅力を感じています。ライノフラックスの技術が社会実装できるように、島津製作所は分析計測技術により同社の研究開発・事業開発を支援してまいります。グローバル・ブレイン株式会社 General Partner 熊倉 次郎 氏京都大学発の卓越した反応工学の技術を活用するライノフラックスが、優れた経営チームによってバイオエネルギー・炭素回収プラントを実現させ、カーボンニュートラル社会に貢献する未来に期待し、今回の出資を決定しました。本出資を通じて、ライノフラックスの事業成長に向けて様々なサポートを行ってまいります。採用情報当社では、科学者・エンジニア・ビジネスマンなど、「世界のために一肌脱ぎたい方」を積極的に採用しています。詳細はこちらをご参照の上、ぜひご応募ください。会社概要法人名 :ライノフラックス株式会社代表者 :代表取締役CEO 間澤 敦本社 :京都市左京区吉田本町36-1 京都大学 国際科学イノベーション棟西館104号室研究所 :京都市西京区御陵大原1-39 京大桂ベンチャープラザ南館2214号室設立日 :2024年4月22日事業内容:バイオエネルギー・炭素回収装置及び関連機器の設計・製造・販売・管理・運営連絡先 :info@rhinoflux.com日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF2990P0Z21C24A0000000/